Google ビジネスプロフィールや Google マップの口コミは “原則としてユーザーの自由な発言” として尊重されます。しかし Google のコンテンツ ポリシーに違反した投稿は、事前の通知なしに自動または手動で強制削除(非表示化)されます。
本記事では 「どういうレビューがポリシー違反となり、削除対象になるのか」 を最新の公式ガイドラインをもとに整理します。
1. Google 口コミポリシーの基本構造
Google は “ユーザーが実際に体験した事実を、他者への参考情報として共有する” ことを重視しており、2024 年からは AI 生成や大量投稿を含むスパム対策を大幅に強化 しました。これにより、低品質レビューは公開前にフィルタされるか、公開後でも検出次第削除されるようになっています。(blog.google)
2. 強制削除の対象となる主要ポリシー違反
カテゴリー | 典型例(要点) |
---|---|
虚偽体験・スパム(Fake Engagement) | 報酬・割引と交換で書かせたレビュー、同一人物が複数アカウントで星評価を操作する行為など。(Google ヘルプ) |
利益相反・自作自演 | 事業者自身や従業員による自己評価、競合店によるネガティブ攻撃レビュー。(Google ヘルプ) |
誹謗中傷・ハラスメント | 個人・企業への侮辱、脅迫、差別的言及、個人攻撃を含む投稿。(Google ヘルプ) |
ヘイトスピーチ | 人種・宗教・性的指向など保護属性に対する憎悪表現や暴力扇動。(Google ヘルプ) |
個人情報の暴露(ドクシング) | 氏名・住所・顔写真・連絡先など、本人同意のない個人情報を含むレビュー。(Google ヘルプ) |
下品・性的・暴力的コンテンツ | 過度な罵詈雑言、性的描写、グロテスク画像・表現。(Google ヘルプ) |
違法・危険行為の助長 | 取引が規制される薬物・武器の斡旋、犯罪の指南、脅迫的投稿。(Google ヘルプ) |
オフトピック/広告 | 場所と無関係な政治的主張、URL や電話番号を並べた宣伝、同内容の連投など。(Google ヘルプ) |
AI 生成・大量スパム | 同一パターンのテンプレ文章を自動生成して大量投稿する行為(2024 年‐2025 年のスパム ポリシーで明示)。(blog.google) |
ポイント
これらのカテゴリのいずれかに該当すれば、ビジネスオーナーや第三者からの報告を待たずにアルゴリズムが非表示化するケースもあります。
3. グレーゾーン:削除が難しいレビュー
- 星 ★1 だけで本文なし
情報量は乏しいものの、ポリシー違反が確認できないため削除不可となる例が多数報告されています。(Google ヘルプ) - ネガティブだが事実に基づく体験談
言葉遣いが丁寧で、誹謗中傷に当たらなければ削除対象外。返信で誠実に対応する方が得策です。 - 推測混じりのクレーム
“〜らしい”“たぶん〜” といった憶測を含む場合でも、決定的な虚偽が証明できなければ残る可能性が高い――など。
4. 強制削除をリクエストする手順
- ビジネスプロフィール管理画面 または Google マップ で該当レビューの ⋯ メニュー → 「レビューを報告」 を選択し、違反カテゴリを指定。
- 通常 72 時間以内に自動審査→削除/維持の結果が通知される。
- 不当と感じる場合は「不服申し立て(Appeal)」 を送信可能。(Google ヘルプ)
- 誹謗中傷・プライバシー侵害・著作権侵害など 法的権利を侵害する場合は「法律上の削除請求フォーム」 から直接申立てすることもできる。(Google ヘルプ)
提出のコツ
- 違反箇所を具体的に引用し、スクリーンショットや領収書など「事実を示す補足資料」を添付する
- 重複報告や虚偽報告はアカウント評価を下げるおそれがあるため厳禁
5. 予防とリスク管理
- インセンティブ付きのレビュー依頼をしない(割引クーポン等は違反扱い)
- 定期的に口コミをモニタリング し、疑わしい投稿を早期に報告
- 誹謗中傷レビューには冷静に事実ベースで返信 し、感情的対立を避ける
- ガイドラインの最新版を確認(AI 生成コンテンツ規制など毎年細部が改訂)
6. まとめ
Google のレビューポリシーは年々詳細化・厳格化しており、「実体験を伴わない操作的レビュー」や「個人攻撃を含むレビュー」は削除対象とされています。一方、単なる低評価や主観的意見は存続する可能性が高く、戦略的な対応が欠かせません。(※実際には、虚偽の発言、個人攻撃であっても、ポリシー違反と認定されず強制削除されない事例が後を絶ちません。強制削除のハードルはかなり高いといえます。)
「これってポリシー違反?」と判断に迷ったら
情報化学研究所では、最新ガイドラインを把握しており、Googleの見解にそって強制削除の対象になるかどうか見通しをたてることができます。ウェブ解析資格を持つ専門家が在籍しており、Googleが公式に公開している削除依頼の方法とは別に、技術的に非表示にする対策をすることが可能です。ポリシー違反と認定されず、強制削除されなかった口コミであっても、情報化学研究所の技術で解決に至ったケースは多くあり、法律事務所から「法的解決ができなかったので技術的解決をお願いしたい」というご依頼を受けています。まずは無料相談で状況をお聞かせください。
参考リンク
- Google Maps User Generated Content Policy(英語版)(Google ヘルプ)
- Google 検索・スパムアップデート発表(2024 年 4 月)(blog.google)
- Google マップ コミュニティの削除不可例 (星 1 本文なし)(Google ヘルプ)
- 口コミ削除の不服申し立て手順(Google ヘルプ)
- 法的削除請求フォーム(Report Content for Legal Reasons)(Google ヘルプ)